8月21日の事 昨日の続き
南アルプス南部 荒川~赤石の縦走を予定し、千枚小屋に泊まりました。
シュラフとマットを持参し、寝ましたが、気温も良く、静かで快適でした。
朝、4時にヘッドランプを着けて、小屋を出発。
その時は星も沢山見えましたが、見る見る曇り始めました。
少し明るくなり、富士山も見えましたが、すぐ隠れたり見えたり、雲の動きは速いです。
尾根の少し下まで登ると、強い風になり、雲も広がり、富士山も見えません。
尾根に出れば更に強風でガスも使えません。ここで朝食にしました。ポタージュスープとツナサンドです。気温は低く、服の上に、ダウンジャケットとヤッケを着ていてもまだ寒く、温かいポタージュスープで生き返った心地でした。
その時です。広がっていた黒い雲がぽっかり空いて、薄赤色に染まった雲に包まれた富士山が現われました。それは、とても幻想的で、美くしく、夢の世界です。↓
そして、一瞬で消えてしまいました。まるで、最後のお別れを言ってくれたかの様に。
それからは、再び見る事はできませんでした。
感動して胸が熱くなりました。
そして、千枚岳まで登りましたが、ガスで視界も悪く、強風です。
今日の予定は、尾根を9時間かけての縦走、とても危険で無理です。「下山」との判断が下されました。
先ほど素晴らしい富士山を見た時に、そんな予感がしました。下山との引き換えに素晴らしい送り物を下さったのです。とても満たされた気持ちで下山開始となりました。
下山途中も可愛らしいお花でいっぱい。マツムシソウ ↓
ウサギギク ↓
これは、見事。兜が鈴生りのトリカブト ↓
トリカブトとマルバダケブキの競演。
お花畑とサヨナラする頃は、ポツリ、ポツリと雨が落ち始めました。
バスの時間に間に合う様にやや早足で歩き、コースタイムを50分縮めて、10時、さわら島ロッジに戻れました。早足で頑張ったためか、全く疲れを感じる事もなく下山できました。
もちろん、素晴らしい登山になり感謝しました。
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